2014 年 2 月 9 日

・説教 出エジプト記20章15節  「盗む心から与える心へ」

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2014.2.9

鴨下 直樹

 

 「盗んではならない」とあります。二歳になった娘の慈乃が、週に数回ですが幼稚園に通っています。ご覧になった方も多いと思いますけれども、とても食べるのが好きな子です。幼稚園の給食の時間も人一倍食べ終わるのが早いようで、どうも聞いていますと、隣のまだ食べている子どものお皿に手を伸ばしてしまうことがあるようです。私たちがまだ食べていても、私たちのお皿に手を伸ばしてきますから、そういうこともあるだろうと思うのです。いくら「それは盗みである」と教えても、「まだ食べたいんだから何が悪い」と言わんばかりに泣いて抗議します。もちろん、少しづつ学んでいくことですからそれほど心配しておりません。むしろ、そんなに食べて大丈夫かということのほうが心配なくらいです。しかし、いつかは学ばなくてはなりません。人のものを取ることがどれほど悪い事なのか。自分もそうされてみて気づいていくのでしょうか。

 そのことを考えてみてもそうですけれども、「盗んではならない」という戒めを正しく理解するために必要なことは、想像力を持つことです。奪われた相手がそのことでどれほど悲しい思いをし、悔しい思いをするか、自分に当てはめてみればすぐに分かることです。ところが、なかなかいつまでたっても、新聞やニュースから盗むという事件が姿を消すことがないのです。

 

 「盗み」と一言でいっても、そこには様々なものがあります。 (続きを読む…)

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