2020 年 1 月 12 日

・説教 創世記15章1-21節「星空を仰ぎ見て」

Filed under: 礼拝説教 — susumu @ 13:18

2020.01.12

鴨下 直樹

 みなさんは、アウトドアキャンプというのをされたことがあるでしょうか。テントを張って、野外でするキャンプです。私たちの教団では岐阜の根尾にキャンプ場をもっています。それもキャンプですけれども、宿泊施設ですから、また同じキャンプでも雰囲気が異なります。私の思い出から始めて恐縮なのですが、まだ私が教団の学生や青年の担当の牧師をしていた時に、毎年教団で行っている夏のキャンプとは別にアウトドアキャンプを行っていました。岐阜の根尾に知り合いがキャンプ場をもっておりますので、そこをお借りして20名ほどの青年たちとで、毎年キャンプを楽しんでいました。夜、バーベキューをして、温泉にいって、夜もだいぶ遅くなりますとみんなで車に乗り込みます。根尾の川の上流に車で一時間ほどでしょうか、そのくらい走りますと上大須ダムという大きなダムがあります。山の上の方ですし、ダムですから明かりもほとんどありません。そこを車で一周数キロあるのですが、そこをドライブしたり、途中で降りたしながら自然を満喫するのです。そうすると、鹿やら猪やら、サルの群れやら次々に野生の動物たちが出てきますので、「ナイトサファリ」などと呼んでいました。途中でおりて散歩をしたりしますと、サルの群れに襲われそうになって、慌てて車で走って逃げたりとか、結構楽しい時間を過ごすことができました。

 ダムの真上の部分は橋のようになっていまして、右側がダムの湖、反対側は水を流す方ですから、すごく高いところにいるのが分かります。その橋のあたりは動物も出てきませんので、その橋のところにみんなで寝そべって、夜空を眺めますと、もうこれはすごい数の星を見ることができます。

 以前、しし座流星群が見えるという時に、その時も何人かで車を走らせまして、岡山県の美星町という町がありまして、そこが星がよく見えるというので、行ったことがありましたが、根尾では、美星町で見た星の数なんて比較にならないくらいたくさんの星を数えることができました。美星町は、周りに高い山がないので、周り一面見渡せるという意味では、流星群は見ごたえがありましたが、あまり高い山ではありませんから、どうしてもたくさんの星は見ることができません。私の知る限り、その上大須ダムで見た星空の星が、いままでで一番たくさんの星を見た時だと思います。

 きっと、みなさんもこれまでの歩みの中で何度も何度も美しい夜空を見たことがあると思います。

 聖書に記されている神さまのイメージというのは、それぞれ実に豊かなイメージがありますが、今日の箇所はその中でも最高に素敵な、それこそ神様はけっこうロマンチストだなというようなイメージを抱くことができます。

 順に今日の聖書を見てみたいと思うのですが、まず15章の1節にこう記されています。

これらの出来事の後、主のことばが幻のうちにアブラムに臨んだ。「アブラムよ、恐れるな。私はあなたの盾である。あなたへの報いは非常に大きい。」

 ここには、アブラムを気遣って語りかけておられる主の慈しみ深さが示されています。「これらの出来事の後」というのは、先の戦争の出来事の後ということです。そして、「恐れるな」との語りかけから考えると、アブラムはその戦いの後、恐れを持っていたと言うことが分かります。いつまたエラムの王ケドルラオメルが連合軍を引き連れて、今度はアブラムを攻撃するためにやってくるかもわからないという恐れを持ったことは想像に難くないことです。しかし、主はそのアブラムに「わたしがあなたの盾となってやろう」と言ってくださるのです。こんなに心安らかになる励ましの言葉はありません。どんな恐れを持っていたとしても、この一言さえいただけるならば、一瞬で問題は解決です。そして、主は「あなたへの報いは大きい」と、アブラムを励ましておられます。主は、アブラハムの生涯の中で、何度もこのような確かな平安を得られるような言葉を語りかけてくださいます。それは、信仰に生きる者にとって大きな支えとなったはずです。主の愛と、主の近さを覚えることができたはずです。

 この創世記15章はアブラハムの生涯の中心の出来事と言っていい箇所です。そして、ここで主はアブラムと語り合っておられます。これまで、主とアブラムが具体的な言葉で語り合っておられる姿は記されていませんでした。ここで、主はアブラムのとても近くにいてくださり、アブラムと語り合っていてくださいます。

 さて、そこでアブラムはなんと答えたかですが、2節を見ると驚きます。

アブラムは言った。「神、主よ、あなたは私に何を下さるのですか。私は子がないままで死のうとしています。私の家の相続人は、ダマスコのエリエゼルなのでしょうか。」

 ちょっと耳を疑いたくなる言葉です。恐れをもっているアブラムに、主は優しく語りかけていてくださるのに、アブラムはあろうことか嫌味で言い返したのです。 (続きを読む…)

2020 年 1 月 5 日

・説教 創世記14章1-24節「天と地を造られた方、主に誓う」

Filed under: 礼拝説教,説教音声 — susumu @ 11:25

2020.01.05

鴨下 直樹

⇒ 説教音声はこちら

 新しい年を迎えて、私たちはまた創世記からみ言葉を聴こうとしています。この創世記第14章というのは、創世記の中でも最も難解な個所と言っていいと思います。ところが、興味深いことに、日本の歴史小説が好きな牧師たちはこの箇所を、まるで新年からはじまるNHKの大河ドラマのように、アブラハムの時代小説さながらに説教する人も少なくありません。というのは、ここでのテーマは戦争です。聖書の中にでてくる最初の戦争の出来事がここに記されているわけです。そして、それゆえに、この箇所は「聖書は戦争をどうとらえているのか」ということを考えるきっかけになるものと言えるかもしれません。

 朝日選書から『キリスト教は戦争好きか』というタイトルの本が出ているようで、こういうタイトルに多くの方が関心を寄せているようです。確かに、この箇所もそうですが、戦争そのものをテーマにしている聖書箇所はいくつもあります。そして、この箇所もアブラムが、結果的には戦争に自ら加わり、甥のロト救出作戦を決行しているわけです。こういう箇所を私たちはどのように理解したら良いのでしょうか。

 そのために、まず、この背景を理解するところからはじめてみましょう。いろいろなカタカナの地名や王様の名前が次々にでてきますので、その時点でもう理解するのを放棄したくなりますが、まず、理解するために大事なのは「ケドルラオメル」というこの時代に非常に力を持っていた王がいたと言うことをまず理解してくださるだけで、ずいぶん、すっきりしてきます。このケドルラオメルは、簡単に言うとチグリスやユーフラテスの地域、つまりメソポタミアの地域の王様で、どんどんと勢力を拡大していました。そして、アブラハムの時代には、アブラハム、この時はまだ名前はアブラムですが、アブラムの住んでいたアモリ人の地や、甥のロトが移り住んでいったソドムとか、ゴモラと言った地方までも支配していたのです。ところが、ある時、このソドムとゴモラの王たちが反旗を翻したわけです。このクーデターは成功すれば良かったわけですが、旗色が悪くなるだけでなくて、ソドムの王などは、土地の利があるはずなのに、自分の方が、シディムの谷の瀝青(れきせい・アスファルト)の穴に落ちてしまうていたらくです。そして、他の王様たちも逃げ出してしまいます。

 この出来事がアブラハムにとってどんな意味をもったのかというと、続く12節を読むと、「また彼らは、アブラムの甥のロトとその財産も奪って行った」と書かれています。この知らせがアブラムにもたらされたのでした。

 さて、そこでアブラムはどうするかということが問題になるわけです。創世記の9章6節にはすでにこういう言葉が記されています。

人の血を流すものは、人によって血を流される。神は人を神のかたちとして造ったからである。

 ここを読むと、神は戦争や、人の血を流すことを戒めておられることは明らかです。しかし、前回の13章の13節には「ソドムの人々は邪悪で、主に対して甚だしく罪深い者たちであった」とも書かれています。

 そして、さらにアブラムはその地に移り住んで行ったロトのしもべたちといさかいを起こして、別々に住むことになったわけですから、考えようによっては「ほら見たことか。神様がロトをお裁きになったに違いない。だから助けにいく必要なんてない」という結論をだしても、何の不思議でもありません。

 原則的に考えても、アブラムがこの戦争に首をつっこむ理由はないのは明らかです。そして、このまま「ロトたちはこのようにして滅ぼされてしまいました」と書かれている方が、聖書を読む者としてはよほどすっきりと理解できるに違いないのです。

 ところが、アブラムは次の14節によると、「彼の家で生まれて訓練された者三百十八人を引き連れて、ダンまで追跡した」と書かれていますから、彼らと戦ったということが分かります。 (続きを読む…)

2020 年 1 月 1 日

今月の礼拝予定(2020年1月)

Filed under: 今月の礼拝予定 — susumu @ 16:59

1月1日(元旦) 命名祭

主日主題: 新年
元旦礼拝: 午前11時
聖書: マルコの福音書9章24節
説教:「信じます」鴨下直樹牧師

1月5日 降誕節第2主日

主日主題: 祝福
聖餐式礼拝: 午前10時30分
聖書: 創世記14章1-24節
説教:「天と地を造られた方、主に誓う」鴨下直樹牧師

午後:役員会

1月12日 降誕節第3主日

主日主題:契約
公同礼拝: 午前10時30分
聖書: 創世記15章1-21節
説教:「天を見上げ、星を数えよ」鴨下直樹牧師
子ども: 「アブラハムの物語」鴨下愛

午後:礼拝準備会/月間予定確認会

1月19日 降誕節第4主日

主日主題:慈しみ
ファミリー礼拝: 午前10時30分
聖書: 創世記16章1-16節
説教:「荒れ野の泉のほとりにて」鴨下直樹牧師
子ども: 「アブラハムの物語」鴨下愛

午後:餅つき愛餐会

1月26日 降誕節第5主日

主日主題:
公同礼拝: 午前10時30分
聖書: 創世記17章1-14節
説教:「99歳からの新スタート」鴨下直樹牧師
子ども: 「アブラハムの物語」河合和世

2019 年 12 月 27 日

子どもと親のプログラム(12月のご案内)

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  • 元旦礼拝 1月1日(日)11:00~12:00
    教会では、元旦の朝特別な礼拝を行います。日本では、初詣に行かれる家庭も多いですね。教会では今年の聖句として世界中で読まれる聖書の一節からメッセージを聞きます。

 

  • 餅つき&ファミリー礼拝 1月19日(日)礼拝 10:30~、餅つき 12:00
    毎年恒例の本格餅つきです。小さい杵もご用意。
    申込不要。大人350円/子ども100円

 

  • 【新】Mama’s cafe with こひつじ
    ...1月14日(火)朝10:00~12:00
    参加費:200円…デザート&飲み物
     
    ノーバディーズパーフェクト(略NP)から生まれたママ達のおしゃべりサロンです。NP卒業したママや、こひつじクラブのママ、ハレルヤちびっこ、サタデージョイのママ達と、そのお友達にご案内しています!
     
    お申込みは教会まで 電話 ♪058-243-5798
    または⇒こちらのフォームからメッセージを送信してください。
    (お申し込みは1月11日頃までにお願いします)。
     
    ★託児はありませんが、ママの近くで乳幼児さんプレイスペースがあります!★

 

  • 子どもグッツや日頃の裁縫、素敵な作品なんでも!「マレーネ先生とてしごとの会」
    ...1月8日(水)朝9:30~12:00(毎月第2水曜日)
    茶菓代:100円

 

  • 就園児(3歳から)と親のプログラム「ハレルヤちびっこ」
    ...1月11日(毎月第2土曜日)朝10:30~13:00
    ※参加費:親子一組で200円
    前日までに出欠をご連絡ください。

 

  • 小学生のためのプログラム「サタデージョイ」
    ...1月11日、25日(毎週土曜日。ただし祝日にあたる場合や、公立校の土曜授業日、夏・冬休み期間中はお休みです。)朝10:00~11:30 参加無料
     
    ★見て、聞いて、さわって、食べて、しゃべって、作って! 楽しいプログラムが待っています!

今年もいっぱい遊んで、聖書を学んでいっしょに心豊かに成長しましょう!
 

  • 宣教師館のゲームナイト(旧「芥見JC」、青年学生向き)
    ...1月18日 夕18:00~
    (毎月第3土曜日)
    参加費:200円(軽食付き)
    会場:芥見7丁目にある宣教師館
     
    ★ドイツのボードやカードゲーム

 
お問い合わせ・申込みは教会まで 電話 ♪058-243-5798
または⇒こちらのフォームからメッセージを送信してください。
 

2019 年 12 月 22 日

・クリスマス礼拝説教 マタイの福音書11章2-6節「別の方を待つべきか」

Filed under: 礼拝説教,説教音声 — susumu @ 16:07

2019.12.22

鴨下 直樹

⇒ 説教音声はこちら

 アドヴェントクランツに四本目の灯が灯りました。いよいよクリスマスです。不思議なもので、クリスマスというのは、クリスチャンであろうとなかろうと、何かしらの期待を抱くようで、町中が何かしらの期待に満ちた雰囲気を作り出します。子どもたちはどんなプレゼントをもらえるのかと期待を膨らませます。若い人は何か素敵な出来事が起こるのではないかという淡い期待を持つのでしょうか。何かいいことがあるというような期待は、その後も年齢を重ねたとしても心の中から消えるものではありません。

 けれども、それと同時に期待が膨らみすぎるとその後の反動もまた大きなものになります。期待したとおりに事が進まないと心が折れてしまいます。そして、いつしか心が堅くなってしまい、あまり期待しなくなるということも起こってしまうのです。そうしないと、傷ついてしまう自分の心を守ることができません。どこかで期待を持ちながら、でも、そんな期待は無駄であるかのような、そんな思いもまたどこかで感じるのがクリスマスなのかもしれません。

 聖書は昔から期待する心を人々の心に育てようとする書物です。憧れとか、期待とか、望みというものを、恵みとか、慈しみとか、信仰という言葉で言い表しているのです。聖書の大切な、そして、中心的なメッセージの一つは待ち望む心を持ち続けることです。

 さきほどの「聖書の話」で、妻がクリスマスに起こった一つの出来事を話してくれました。聞いたところ、元ネタがあるのだそうで、昔アメリカかどこかのドラマであんな話を見たことがあることを思い出したのだそうです。ある家族がイブに親戚のところに飛行機で行くはずだったのが、大雪のために空港で一夜を明かさなくてはならなくなってしまったのです。それで、空港でクリスマス・イブを過ごさなければならないという残念な事態に子どもたちは悲しんでいるのですが、その姿を見た父親が、本当のクリスマスはまさにこんな感じだったのではないかと、クリスマスの物語を話して聞かせるのです。

 子どもたちが思い描いたクリスマスはこんなはずではなかったのです。けれども、主イエスはまさにそんな日に、お生まれになったのではないか。身重のマリヤはまさか家畜小屋で出産をすることになるなんて思っていなかったはずです。生まれたばかりの赤ちゃんを飼葉桶に寝かせるなんてことを想像もしていなかったはずなのです。クリスマスの物語というのは、はじめから期待外れの出来事であったということができそうです。

 今日の聖書の箇所はバプテスマのヨハネが牢に捕らえられていた時に、自分の弟子を通して、主イエスに問い合わせをした言葉がここに書かれています。

「おいでになるはずの方はあなたですか。それとも、別の方を待つべきでしょうか。」

 「私が期待をしているのはあなたでいいのですか」という問いかけです。バプテスマのヨハネでさえ、そのような疑問を抱いたというのです。ヨハネは来るべきお方の先ぶれとして神から遣わされました。そのヨハネは、この時、総督のヘロデ・アンテパスの罪を指摘したために投獄され、まさに殺されようとしていたのです。
 聖書に約束され、イスラエルの人々が長い間待ち望んできた救い主が来られたはずなのに、その期待した主イエスの働きはヨハネがイメージしていたものと大きくかけ離れていたので、がっかりしたのだということを、ここから想像できます。

(待つべき方は)あなたですか。それとも、別の方を待つべきでしょうか。

 何とも悲しい響きがここにはあります。
「こんなクリスマスを期待してたんじゃない。」
「こんなはずではなかった。もっとうまく行くはずだったんだ。」
「私が望んでいたものは、もっと別のものだった。」

 こんな叫びが私たちの周りではあふれています。そして、その言葉は時として私たちの口からも出てくる言葉です。 (続きを読む…)

2019 年 12 月 15 日

・説教 創世記13章1-18節「神からの約束」

Filed under: 礼拝説教,説教音声 — susumu @ 15:00

2019.12.15

鴨下 直樹

⇒ 説教音声はこちら

 アブラハムの生涯から、み言葉を聞き続けております。今日で三回目になります。この前の12章は、言ってみればアブラハムの弱さが描き出されていました。ところが、今日の箇所では、前回のアブラハムの姿は影を潜めます。自分が生きながらえるために、妻を妹と言ってエジプトのファラオに差し出した執着ともいえる姿はもうないのです。

 エジプトから戻ったアブラムはここでさらに多くの富を得たことが記されています。そのことだけでも、私たちは心のどこかにひっかかる思いがあります。妻を取り戻したときに、アブラムがザアカイのようにエジプトの王から与えられた財産を放棄するような姿であれば、多少は失敗を挽回できる気がするのですが、そうでもないのです。しかも、この時に得た富、財産で、今度は親戚である甥のロトと争いが生じてしまったということが書かれているのです。

 もちろん、ここを読むと、アブラムはまずベテルでまた礼拝をささげたということが書かれていまして、アブラムの信仰者らしい姿を見ることができます。けれども、この13章は明らかに、この時のアブラムとロトとのトラブルに焦点を合わせています。

 一難去ってまた一難。そんな人の生きざまがここにはとてもリアルに描き出されています。ようやく神の約束の地であるカナンに戻ってきたのですが、そこは静かで落ち着いた老後の生活が待っているというようなことではないのです。

 礼拝をしていたら、神さまを中心にした生活をしていたら、なんでもことがうまくいく。私たちはついそんなことを想像してしまうのですが、実際にはそんなことはありません。神様を礼拝する生活をしていても、トラブルは起こります。私たちは罪の世界の中に身を置いて生きているのです。相手がクリスチャンではないから、トラブルが起こるというわけでもありません。
 私たちの歩みも、このアブラムの歩みも、深く重なり合う部分があるような気がします。そういう意味で、アブラハムの生涯というのは、多くの信仰者たちの心を惹きつけて来たのかもしれません。

 私たちの人生にも何度ともなく、トラブルが生じます。多くの場合は、自分の力でなんとかしているのだと思いますが、時には自分の力ではどうにもできないようなトラブルを抱えてしまう場合もあります。

 ここでアブラムに起こったトラブルは、アブラムが持っている財産をめぐるトラブルでした。6節には「所有するものが多すぎて、一緒に住めなかったのである」と書かれています。

 持っているものが少なすぎて、貧しすぎて奪い合いになるというのではないのです。持っているものがありすぎてもまたトラブルになるとここには書かれています。お金持ちになったことがないから、そんなことはよく分からないという方も、私を含めて多いと思いますが、実際にそういうことが起こるわけです。この場合、「天幕を所有していた」と5節にありますから、アブラムとロトたちの生活が遊牧民のような生活であったことが分かります。羊や牛を飼う生活です。家畜に餌をやるためには、次々に緑を求めて移動し続けていかなくてはならないのです。当然、水の問題も出てきます。そんな中で、アブラムの牧者たちとロトの牧者たちとが争いをはじめてしまったのです。きっとはじめのうちは話し合いで解決してきたのでしょうけれども、状況は改善されません。そうすると、やはり別々に生活をするということを選び取らなくてはなりません。 (続きを読む…)

2019 年 12 月 8 日

・説教 創世記12章4-20節「しかし、主は」

Filed under: 礼拝説教 — susumu @ 19:28

2019.12.08

鴨下 直樹

 最近の説教の中で私は、「神様は人間に自由意志を与えられた」という話を時折します。神が人を創造された時に、神は人に自分で考えて判断する責任を与えられました。これを自由意志といいます。私たちに与えられた自由意志というのは、本当に完全にその決断は任されています。決断はひとそれぞれ違うのです。その人が考えているように決断し、実行するわけです。

 先週、私たちの教会では連日、さまざまな集いが行われていました。中には毎日教会に来ていたという方も少なくないと思います。どの集会に出て、どの集会にでないか、そんなことも決断する必要があるわけです。家庭の都合などもありますから、すべての集いに出られるという決断をすることもまた難しいものです。私たちは、私たちに与えられているこの自由をどのように用いたらよいのでしょうか。

 また、特にこの二日間はKさんのお父さんであるMさんの葬儀もありました。今日の聖書箇所のアブラムの場合、アブラムは父を失って旅をつづけ、今日の箇所ではカナンの地に到着しました。Kさんもお父さんを失って、これからこの地で歩んでいくということと重なるような気持ちで、私は聖書を読んでいました。

 アブラハムのことを信仰の父といいます。このアブラハムの生涯というのは、多くの人の心を魅了してきました。ここにあるのは、私たちの物語だという思いがしてくるからです。アブラムは、カナンの地に到着しました。

 そして、シェケムという地に来た時に、主からの語りかけを聞きます。7節にこう書かれています。「わたしは、あなたの子孫にこの地を与える。」という言葉です。

 アブラムにではなく、子孫にと言われているのは不思議な気がするかもしれません。神様がなぜそのような語りかけをされたのか不思議に思う方も沢山いると思います。ですが、子孫に与えるということは、この地はあなたの一族が治めるようになるという意味ですから、神様の意地悪な言葉ではありません。ただ、アブラムには子どもがありませんから、その言葉をアブラムはどのように受け止めたのか、気になるところです。

 アブラムはこの時に、祭壇を築いて、礼拝を捧げました。まず、神の御前で礼拝を捧げる。ここに語りかけてくださる神に対するアブラムの姿勢がよく表れていると言えるでしょう。アブラムの新しいカナンの地での生活がいよいよここから始められるのだと、誰もが思うところです。ところが、8節にはこう書かれています。

彼は、そこからベテルの東にある山の方に移動して、天幕を張った。西にはベテル、東にはアイがあった。彼は、そこに主のために祭壇を築き、主の御名を呼び求めた。

 理由はよく分かりませんが、シェケムにとどまらないで、ベテルに移動しているのです。もちろん、そこでも礼拝を捧げます。それは、アブラムのとても優れたところです。そういう良い点があることも確かですが、どうも落ち着かない様子なのです。9節になると、さらにこう書かれています。「アブラムはさらに進んで、ネゲブの方へと旅を続けた。」とあります。

 新改訳聖書2017には、後ろに地図が載っています。今は、見なくても結構ですけれども、あとで、ぜひ見てみてください。カナンの土地がどれほど広大な土地なのかということもそうですが、アブラムがこの時、どのくらい移動したのかということもよく分かってきます。そして、10節には「その地に飢饉が起こったので、アブラムはエジプトにしばらく滞在するために下って行った。」と書かれています。

 カナンの地になぜとどまっていなかったのだろうと思うのですが、理由はよく分かりません。ハランの地の人々は遊牧民だったようですから、その生き方が身についていて、旅をせずにはいられなかったのかもしれません。

 いずれにしても、アブラムにはこれから先に起こることがすべて予想できたわけではないのです。ここで私たちに「神が与えられた自由意志を用いての決断」ということが姿を現すのです。自由意志というものは、いつも人を悩ませます。カナンの地に到着したということは、神の約束の地、ゴールに到着したはずなのです。けれども、そこにはすでにカナンの地の人々が住んでいるのです。神から、「ここが約束の地だからこの地にとどまれば間違いない」というような声が聞こえてきたわけでもなかったのです。

 私たちは時々思うのです。この後どうしたらいいのだろう。神様がここにとどまっておきなさいとか、この会社はいい会社だからここにしなさいとか、この人と結婚すると間違いないとか、住むならこの町にしなさいとか、そういうことを教えてくれたらいいのにと。けれども、神は、私たちにそのように神の御心を示して具体的なサインをくださることはありません。私たちはいろいろなことを総合的に考えて決断する必要があるわけです。だから、悩むのです。 (続きを読む…)

2019 年 12 月 2 日

今月の礼拝予定(2019年12月)

Filed under: 今月の礼拝予定 — susumu @ 20:21

12月1日 待降節第1主日

主日主題: 祝福
聖餐式礼拝: 午前10時30分
聖書: 創世記12章1-4節
説教:「75歳からの新しい冒険」鴨下直樹牧師
子ども: 鴨下愛

午後:役員会

12月8日 待降節第2主日

主日主題: 主の御名
公同礼拝: 午前10時30分
聖書: 創世記12章5-20節
説教:「しかし、主は」鴨下直樹牧師
子ども: 河合和世

午後:礼拝準備会/月間予定確認会、避難訓練

12月15日 待降節第3主日

主日主題:約束
公同礼拝: 午前10時30分
聖書: 創世記13章1-18節
説教:「神からの約束」鴨下直樹牧師
子ども: 鴨下愛

午後:クリスマス・コンサート

12月22日 待降節第4主日

主日主題:メシヤ
クリスマス礼拝: 午前10時30分
聖書: マタイの福音書11章2-14節
説教:「別の方を待つべきか?」鴨下直樹牧師
子ども: 鴨下愛

午後:クリスマス祝会・愛餐会

12月29日 降誕後第1主日

主日主題:平和
公同礼拝: 午前10時30分
聖書:
説教:河合直也師

午後:一年の感謝の祈り会(礼拝堂)

子どもと親のプログラム(12月のご案内)

Filed under: 子どもと親のプログラム,教会の活動 — susumu @ 13:00

akutami_kodomo_201912_cap

  • 【新】Mama’s cafe with こひつじ
    クリスマス会
    ...12月10日(火)朝10:00~12:00
    参加費:200円…デザート&飲み物
     
    ノーバディーズパーフェクト(略NP)から生まれたママ達のおしゃべりサロンです。NP卒業したママや、こひつじクラブのママ、ハレルヤちびっこ、サタデージョイのママ達と、そのお友達にご案内しています!
     
    お申込みは教会まで 電話 ♪058-243-5798
    または⇒こちらのフォームからメッセージを送信してください。
    (お申し込みは12月7日頃までにお願いします)。
     
    ★託児はありませんが、ママの近くで乳幼児さんプレイスペースがあります!★

 

  • 子どもグッツや日頃の裁縫、素敵な作品なんでも!「マレーネ先生とてしごとの会」
    ...12月11日(水)朝9:30~12:00(毎月第2水曜日)
    ランチ代:350円

 

  • 就園児(3歳から)と親のプログラム「ハレルヤちびっこ」
    ...12月14日(毎月第2土曜日)朝10:30~13:00
    ※参加費:親子一組で300円
    前日までに出欠をご連絡ください。

 

 

  • クリスマスイブキャンドルサービス 12月24日(火)19:30~20:00
    ミツろうそくキャンドル使用。キャンドルの灯火の中でクリスマス賛美歌、クリスマスメッセージ。静かでおごそかな、本当のクリスマスを…

 

  • 小学生のためのプログラム「サタデージョイ」
    ...キッズクリスマス12月7日(毎週土曜日。ただし祝日にあたる場合や、公立校の土曜授業日、夏休み期間中はお休みです。)朝10:00~11:30 参加無料
     
    ★見て、聞いて、さわって、食べて、しゃべって、作って! 楽しいプログラムが待っています!

今年もいっぱい遊んで、聖書を学んでいっしょに心豊かに成長しましょう!
 

  • 牧師館のゲームナイト(旧「芥見JC」、青年学生向き)
    ...クリスマス会 12月21日 夕18:00~
    (プレゼント交換: 500円程度のプレゼントを用意してご参加ください)
    参加費:200円(軽食付き)
    会場:芥見7丁目にある宣教師館
     
    ★ドイツのボードやカードゲーム

 
お問い合わせ・申込みは教会まで 電話 ♪058-243-5798
または⇒こちらのフォームからメッセージを送信してください。
 

2019 年 12 月 1 日

・説教 創世記11章27節―12章4節「75歳からの新しい冒険」

Filed under: 礼拝説教 — susumu @ 15:56

2019.12.01

鴨下 直樹

 今日からアブラハムの生涯を通して、主なる神がこの世界にどのように神の救いの御業を行われたのか、この神の御業に心をとめていきたいと願っています。

 創世記12章の1節から4節を中心に、み言葉に耳を傾けたいと思いますが、その少し前の11章の27節から、先ほど聖書のみ言葉を聞きました。11章にはアブラハムの父テラのことが記されています。テラには三人の息子があります。アブラム、ナホル、ハランです。

 家系図が頭に描けるとよいのですが、ハランの娘ミルカは、お父さんであるハランの兄のナホルと結婚します。ですから、テラの息子たちはカルデヤのウルというメソポタミヤ文明で栄えた町で、それぞれに生活していたということが分かるわけです。
 そして、アブラムはサライと結婚しますが、「サライは不妊の女であった」と書かれています。そして、そのあとで、テラは息子のアブラムと、ハランの息子であるロトを連れてカルデヤのウルから出発したと書かれています。この家系は、とても重要な意味をもっていますので、注意深く理解する必要があるのですが、アブラムの末弟であるハランはウルの地で死んでしまっています。ハランには三人の子どもがあり、ナホルの妻となったミルカと、イスカとロトという子どもたちがいました。アブラムはその甥のロトと一緒にウルの地から出て来たというのです。

 つまり、ウルを出てきたのは、子どもがいないアブラムと、父親の跡継ぎではない若者のロトだけが、テラにつれられてカルデヤのウルの地を出てきたわけです。このことが、創世記の11章の最後に書かれているのです。

 創世記の11章までに何が書かれているかというと、神が「非常に良い」と言われた神の創造の御業から、人が罪を犯し、兄弟で争い、人々は自分勝手に生きるようになって、大洪水による裁きを経験します。またバベルの塔を築き上げて自分たちの権力を誇示しようとします。神は人々の言葉をバラバラにされて世界に散らされました。神の民たちはここにきてついに、希望のない家族だけとなったという、人間の悲惨さがここに記されているということなのです。

 しかも、聖書を読むと、ヨシュア記24章の2節でヨシュアはこう書いています。

あなたがたの父祖たち、アブラハムの父でありナホルの父であるテラは昔、ユーフラテス川の向こうに住み、ほかの神々に仕えていた。

 アブラムの父テラは、主なる神ではなく、メソポタミヤの神、月の神を礼拝する信仰だったようですけれども、そういう神々に仕える者だったのだということが書かれています。

 罪の悲惨さというものは、ここまで来て、テラの子であるアブラムには子どもがなく、また父を亡くした若者ロトも、おそらくハランの子どもで後継者となるイスカがいるので、行くところがなくなった者としてアブラムについて旅に出た。そんな希望のない中で、何か新しいものはないかと、ささやかな可能性に期待しながらハランまで来たけれども、それ以上旅を続けることができず、そこでテラは死んだのだということが書かれているのです。

 この何ともいえない重たい空気を読むときに、私たちは今、私たちが置かれている状況に当てはまるような気持ちになるのかもしれません。 (続きを読む…)

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