説教:マタイの福音書15章21-28節 「りっぱと主に言われた祈り」
2011.9.18
鴨下 直樹
先週の水曜日と木曜日の祈祷会の時に、長い間アメリカで牧師として働いてこられた田中啓介牧師から「仏教と信仰」というテーマでお話くださいました。実は私もその時まで知らなかったのですけれども、この田中牧師は岐阜の高山に陣屋というところがありますけれども、そのすぐ近くにあります大きなお寺の息子として青年時代までを過ごしたということでした。そして、アメリカにわたって信仰を持ち、牧師になった。ところが、アメリカに住んでいる多くの日本人たちが日本に住んでいる日本人以上に仏教を熱心に信じる姿をみながら、必然的に仏教についてもう一度学びなおす必要があったのだそうです。それは良く分かることです。先週も、実に明確に仏教について、特に、ブッタが教えて信仰について教えてくださいました。
そのお話の中で私が特に面白く聞いたのは、日本の仏教に限らず、人が祈る時に何を祈るのかということをお話になりました。祈りの内容を大きく分けると、家族が無事であること、病気や災いから守られること、お金の必要が満たされることの三つだと言われました。家内安全、無病息災、商売繁盛というわけです。その話をなさりながら田中牧師が問われたことのは、この三つの祈りの祈りと私たちの祈りのどこが違うかということでした。私たちも同じように祈っているのではないかということを問いかけられたのです。 (続きを読む…)