・説教 主の祈り「試みにあわせないで、悪からお救いください。」 マタイの福音書6章13節
鴨下直樹
先週までの五週間の間、この芥見教会ではいつも水曜日と木曜日に行われている聖書研究祈祷会の時間に「信徒による聖書学び会」が行われました。十人の信徒の方々がそこで証しをしてくださったり、それぞれの日頃の生活の中からどのような主からの恵みを受けておられるかを証ししてくださいました。私もそのすべてに参加することはできませんでしたけれども、参加された方の口から本当にさまざまな感想を耳にすることができ、うれしく思いました。その中でも多くの方が言っておられたのは、自分たちの知らないところで、証しされた方々が悩んでいたり、困難を抱えたりしていながらも、主に祈りながら歩んでおられることを伺い知ることができて本当に良かったということでした。
普段親しくしている方のことは耳にすることがあるかもしれませんけれども、私たちはそれぞれがお互いの生活をよく知っているわけではありません。また、今回は教育部の長老が、なるべく役員に当たらないようにしたということもあって、普段なかなか耳にすることの少ない方々の証しを聞くことができたようです。
おそらくそこで多くの方が祈りの大切さ、あるいは祈りの力ということを改めて考えさせられたのではないかと思います。今、こうして主の祈りの言葉を一つずつ丁寧に学んでおりますけれども、そこで私がみなさんに本当に知ってほしいと願うのは、日ごとに祈るということの大切さを知ってほしいということです。祈りの働く力を、身をもって知っていただきたいのです。私たちは誰もが、人には一つ一つ報告することがなかったとしても、様々な日常の信仰の戦いがあります。そのような中で、私たちを支えるもっとも確かなものが祈りなのです。 (続きを読む…)