・説教 「柔和な者の幸い」 マタイの福音書5章5節
鴨下直樹
今週から教会の暦で受難週を迎えます。特にこの日曜日は棕櫚の主日と呼ばれる主の日です。なぜ、棕櫚の主日というかと言いますと、この日に主イエスがエルサレムの街に入場なさいました。このところを少し長いところなのですが、聖書をお読みしたいと思います。 マタイの福音書第21章1節から11節ですけれども、7節からをお読みします。
そして、ろばと、ろばの子とを連れて来て、自分たちの上着をその上に掛けた。イエスはそれに乗られた。すると、群衆のうち大ぜいの者が、自分たちの上着を道に敷き、また、ほかの人々は、木の枝を切って来て、道に敷いた。そして、群衆は、イエスの前を行く者も、あとに従う者も、こう言って叫んでいた。「ダビデの子にホサナ。祝福あれ。主の御名によって来られる方に。ホサナ。いと高き所に。」こうして、イエスがエルサレムにはいられると、都中がこぞって騒ぎ立ち、「この方は、どういう方なのか。」と言った。群衆は「この方は、ガリラヤのナザレの、預言者イエスだ。」と言った。(マタイ21:7-11)
この時、主イエスはロバの子に乗られてエルサレムに入場なさいました。この時の主イエスの御姿は人々に非常に強い印象を与えたことでしょう。
「ダビデの子にホサナ」という言葉がここで紹介されていますけれども、この「ホサナ」という言葉は、今で言えば「万歳」という言葉が一番近いなどと言われています。「主よ救い給え」という意味の言葉です。主イエスに向かって、人々は「あなたこそが真の王です。どうぞ、私たちをお救いください」という意味の言葉で、主イエスをエルサレムの街にお迎えしたのです。 (続きを読む…)