説教:マタイの福音書15章29-39節 「神の言葉の世界へ」
2011.9.25
鴨下直樹
先週と日曜日から月曜日にかけてこの芥見教会のキャンプが行なわれました。今年の年間聖句であるローマ人への手紙十二章二十一節の「悪に負けてはいけません。かえって善を持って悪に打ち勝ちなさい」という御言葉をもう一度思い出しながら、この御言葉について一緒に考えてみたいと言う試みでした。
教会の教育部の方々が大変良く準備をしてくださって、予想外に豊かなキャンプとなりました。予想外になどと言われると、準備をした方々は何事かと思われるかもしれませんけれども、本当にいくつもの興味深いテーマでこの御言葉をみんなで味わうことができたと思っています。と言いますのは、こういうテーマを掲げて誰かが発題を頼まれてしますと、多くの場合当たり障りの話をして終わってしまうことが多いと思います。ところが、誰もが例外なしに、そこで話された発言はこの御言葉に深く根差した意見ばかりでした。
この御言葉をめぐって実にさまざまな発題がなされました。“悪に負けないためのそれぞれの信仰の戦いの姿について”お話し下さった方もおります。“私たちの行いではなくて、主は心の中の動機を問われるのではないか”“復讐の心のまま祈ると言うことはどういうことか”“怒りの感情、裁きの感情というものは聖書ではどのように考えられているのか”“そもそも悪と言うのは自分にとって悪いことなのか”本当に実にさまざまなことをこの御言葉から促されてそれぞれ語り合いました。退屈するなどという暇はないほどです。目の前に出されていたお茶菓子に誰も手をつけないほど、真剣な語り合いが行なわれました。本当に皆が毎日どれほど真剣に御言葉と共に歩んでいるか良く分かりました。 (続きを読む…)