説教:マタイの福音書13章1-23節 「天の御国の秘密」
2011.7.3
鴨下直樹
私たちの教会では年に二回、「楽しいキリスト教美術講座」を行なっています。前回は二週間前に行なわれました。講座を開いてくださっているのは、私たちの教会の長老でもあり、岐阜県美術館の館長でもある古川秀昭さんです。特に、今回は20世紀の宗教画家ともいえるジョルジョ・ルオーの絵を紹介してくださいました。
これは大変興味深い講座でして、いつもよりも多くの方々が参加してくださいました。この講座の中で古川さんが、いくつも興味深い話をしてくださいましたが、私の心に特に残ったのは、このルオーが娼婦と道化師を沢山描いているのですが、どれも非常に醜く描いているということでした。あるいは裁判官も描いているのですが、それもやはり非常に醜く描かれているのです。なぜ、そのような人間をルオーが好んで醜く描くのかというと、古川さんはその講座の中で、醜い人間の姿のなかに、現代の人間の闇を捕らえていて、そこに、キリストの光が届くことを願っていた画家であったと言われました。 (続きを読む…)
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