2018 年 7 月 22 日

・説教 マルコの福音書8章27-30節「わたしは誰か?」

Filed under: 礼拝説教,説教音声 — susumu @ 19:40

2018.07.22

鴨下 直樹

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 先週も、水害のあった地域、上之保への物資支援のボランティアが行われました。この教会からも何人かの方々が参加してくださいました。私たちがしている支援は、必要な物資を一軒一軒訪問して届けるという働きです。私も、最初に行きました時に、玄関から大きな声で家の人に話しかけまして、「何か必要なものがありますか?」と聞いて回りました。そうすると、まず聞かれるのは「あなたはどちらの方ですか?」という質問です。とつぜん見知らぬ人が訪ねて来て、何か必要なものはないかと聞かれても、その人の出所がよく分からなければうかうかと貰うことも憚られるわけです。それで、「岐阜市から来たボランティアで、届いている救援物資が必要な方のところに届くように、家を訪ねさせていただいて、必要なものを聞いてまわっているのです」と答えますと、やっと安心した顔をしてくれます。

 水害から2週間がたとうとしています。関市の被害に遭われた方々の生活もだいぶ落ち着いてきているようですが、最初の頃はどの家も開け放たれて、畳を上げて、泥を掻き出しているような状態で、誰が家の人で、誰がボランティアなのかも分からないような状況でしたから、いきなり飛び込んで「何か必要なものがありますか?」と尋ねれば、察しがついたわけですけれども、時間がたって行きますと、自分がどういう者であるのかということを丁寧に説明していく必要があるわけです。

 けれども、「あなたはどちらの方ですか?」という質問をよく考えてみると、色々な答えができると思います。7月も20日を過ぎて学校の夏休みがはじまりました。私たちの教団では根尾にクリスチャン山荘というキャンプ場を持っています。私は教団の中ではこのキャンプ委員会という委員会に所属しています。それで、根尾山荘のキャンプの責任があるために、買い出しをこの夏何度かに分けて行うことになりました。ちょうど、明日、子どもがお世話になっていたキリスト教の幼稚園のキャンプが根尾で行われます。ひと昔前と違って、最近は山奥の根尾でもあまり涼しくはないようで、夜も熱帯夜が続きます。キャンプ場にはエアコンがありませんので、宿泊するキャンパーは熱帯夜に苦しむことになります。今年の夏は暑い夏で、連日猛暑日が続いています。天気予報では今週も土曜日まで連日35度を超える酷暑の予報が出ています。

 そういう中でのキャンプですから、幼稚園の子どもたちにはつらいと思いまして、先日、妻とこんな会話をしていました。「根尾はいま夜も暑い。ちょうど買い出しした荷物を届けることになっているので、そのついでに園長先生にお話して、卓球室はエアコンがあるので、暑くて子どもたちが眠れないようであれば、卓球室に布団を運んでもらって、その部屋で眠ってもいいように伝えようか」と話していました。すると、そこに娘が会話に加わりました。「私の通っていた幼稚園なので、いまのお父さんの言ったことを手紙に書いてくれれば、私が園長先生に届けてもいいよ」と言うのです。すると、その娘の意見に対して妻が「お父さんはキャンプ場の責任者なので、あなたが伝えなくても、直接お父さんから園長先生に話してもらうから大丈夫だよ。」と言いました。娘は不思議そうに私に尋ねるわけです。「お父さんは何者なの?」。私は答えます。「お父さんには色々な顔があるんだよ」と。 (続きを読む…)

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